以前、『バイク盗難の現状について[発生件数・場所、盗人の種類・手口など]』という記事を書きました。
今回はその続きとして、具体的な盗難対策の方法を書いていきます。
まずは、バイクや原付の駐車時の心構えや、考えるべき・気をつけるべきことについてまとめました。
鍵のかかっていないバイクは札束と同じ
バイクを駐車するときにはその気軽さや車体の小ささなどから、特に原付などは自転車のような扱いで駐車してしまうものです。
ですが、よく考えてみると中古の安い原付でさえ数万円、新車ともなれば最低数十万円するわけです。
中型や大型のバイクともなれば数百万のものもあります。
そんな高価なものがハンドルロックもかけずに駐車してあるというのは、言ってしまえば札束が無造作にそこに置かれていることと同じなわけです。
ちょっと想像してみてください。駅の駐輪場に、札束が無造作にぽんと置かれている様子を。
・・・いや、欲しくなるでしょ?
ほとんどの人が、目の前にぽんと札束が置かれていれば「欲しい!」と思うでしょうし、ましてや何の対策もされていないとなれば魔が差してもおかしくはないです。
もちろん盗む人間が悪いわけですが、そんな状況にしておいて「まあ盗まないだろ。」と思える人も正直馬鹿じゃないのとしか言えません。
ということで、このような「札束が無造作に置いてある状況」にしないために、必ず何かしらの対策をしてバイクを守るという意識を常に持っておきましょう。
盗難を防ぐために常に頭に入れておくべき2つの基本
とにかく時間を稼ぐ
盗難を防ぐ上でまず大事なのは、「とにかく時間を稼ぐこと」です。
盗難に時間がかかればかかるほど、自分や周りの人間が盗難に気づく機会も多くなります。
また、空き巣が『約70%が犯行に5分以上かかると諦める』と言われるように、犯人はとにかく犯行を気付かれるのを嫌がるものです。
これらから、簡単に時間を稼ぐことの出来る『ロック』は非常に重要だと分かります。
いかなる時・場所でも油断しない
「数分だけだから…」、「ちょっとそこまでだから…」、「家の敷地に駐車しているから…」といった数々の油断の隙に盗難は行われています。
その結果を示すように、キーがついたままでの盗難は全盗難の約3割を占めています。油断している人が多い証拠ですね。
どのようなときも、決して油断しないようにきちんと対策をおこなっていきましょう。
盗難を防ぐための具体的な行動8つ
少しの間でも必ずロックをかける
バイク盗難の現状について[発生件数・場所、盗人の種類・手口など]でも書いたように、盗難の約3割がキーあり(挿しっぱなし)の状態でおこっています。
ですので、出先でコンビニに入るときなど、ほんの少し、数分間でもバイクを離れる時にはロックをかけましょう。
がちがちにロックをかけろとはいいませんが、最低限ハンドルロックはかけておきましょう。
ハンドルロックをかけない、ましてやキーも挿しっぱなしだと「盗って下さい!!」といってるようなものです。
他のバイク用品、特にヘルメットなどでも同じことが言えるので、しっかり防犯しておきましょう。
ヘルメットロック・ホルダーについてのまとめ[比較,おすすめ]
地球ロックをする
地球ロックとは、絶対に動かないもの(柵、柱など)とバイクを繋いでロックすること。
特に自宅に保管する場合は絶対に行いましょう。
地球ロックをしておかないと、台車に載せて持って行かれたり、大人数で担ぎ上げられて持っていかれたり・・・といったことが起こるからです。
できれば、専用アンカーや電柱などの絶対に破壊できないものや、破壊すると大変なことになるもの(カーポートの柱やガス管など)にロックしておくと尚よし。ガス管なんかは自己責任でw
また、できればスイングアームやフレームなどにロックを通しておくことで、ホイール取り外しによる盗難などを防ぐことができます。
別の種類のロックを複数する
出来る限り、別の種類のロックを複数個するようにしましょう。
なぜ同じ種類のロックを複数では駄目なのかというと、同じ種類のロックばかりだと当然開け方(壊し方)も同様のものになってしまい、防犯性が低くなってしまうからです。
特に出先では、自宅と比べるとどうしてもロック自体の防犯性が落ちるため、必ず2種類以上のロックをしておきましょう!
バイクカバーをかける
バイクカバーの効果は車体の保護だけではありません。
カバーをかけることで、盗難前の下見で車種が特定されにくくなりターゲットにされにくい、という防犯の意味合いもあります。
こちらも、自宅で保管する場合は絶対に行いましょう。
ちなみに、防犯を考えてカバーを買うなら、停車後もすぐにカバーをかけられるように対応しているカバーが良いです。
下の記事にまとめている中で、耐熱性のあるものがおすすめ。
[防犯・防水・耐熱]売れ筋バイクカバー徹底比較!おすすめは?[YAMAHA・匠]
また、お金に余裕のある人はバイク用コンテナや・・・
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貸しコンテナを考えてみるのもいいかも。
以前友人がバイク保管にコンテナ利用してましたが、バイク用品一式も入れられるので便利で、趣味で時たま乗るという人には良さそうでした。
出来る限り、常に人気(ひとけ)のあるところに駐車する
バイクを盗難する側として一番避けたいのは、バイク所有者やそのバイクの持ち主を知っている人との接触です。
ですので、バイクを駐車する際は、その持ち主がいつでてくるか分からない常に人気のある場所に駐車するというのは有効だと思います。
車輪ロックは後輪に
もし、車輪をロックする際には後輪にするようにしましょう。
前輪にしていたところ、前輪だけ外されて盗まれたという情報もあるようです。
ただし、利便性を考えるなら前輪がいいかも。後輪にディスクロックして壊れちゃったんで・・・w
チェーンなどは地面から浮かせる
ロックを破壊する為に手動工具を使用するときは、しっかりと体重をかける必要があります。
チェーンなどを地面から浮かせることで体重をかけることができなくなるので、地面に置いておくよりは破壊されにくくすることができます。
車輪をロックする際には、縁石などを利用してバイクを固定する
ディスクロックなどで車輪をロックするときは、バイクの前輪を縁石などに当てて、これ以上バイクが前に進まないという状態でロックしましょう。
こうすることで、バイクを全く動かせない状態を作ることができ、防犯性を高めることができます。
主に出先で活用できるテクニックです。
まとめ
- 鍵のかかっていないバイクは無造作に置かれた札束と同じ。必ず何らかの施錠を
- 盗難を防ぐためには「時間を稼ぐ」・「油断しない」が基本。常に頭にいれておく
- キーありの盗難が全盗難の約3割を占めているので、少しの時間でも必ず鍵をかける
- 台車や大人数での持ち上げによる盗難を防ぐため、特に自宅では必ず地球ロックをする
- 車種が特定されると盗難のターゲットにされやすいため、特に自宅では必ずバイクカバーをかける
- できるかぎり、常に人気(ひとけ)のある場所に駐車する
- 前輪だけ外されて盗難されたという情報もあるため、車輪ロックは後輪に
- 手動工具などで体重をかけられないように、チェーンなどは地面から浮かせる
- 仮に破壊されるとしても少しでも時間をかけさせるように、別の種類のロックを複数個する
- バイクを全く動かせない状態を作るために、車輪をロックする際には縁石などを利用する
残念ながら、どれだけ対策を施しても盗難対策に『絶対』はありません。
ですが、対策することで少しでも盗難される確率を下げることはできます。
仮に盗難されたときに後悔するのは自分なので、後悔することのないよう、常に対策を考え、実行していきましょう。
では、対策として一番お手軽でかつ重要なバイクロックを選んでみましょう↓
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