これまで、すぐにできるバイクの盗難対策やバイクロックについての記事など、盗難に対する対策についてまとめてきました。
ですが、これらの対策を施していても盗まれるときは盗まれます。盗まれた時は精神的にも金銭的にも辛い状態になるでしょう。
そんなとき、金銭的な面を補ってくれるのがバイクの盗難保険です。
ということで、今回はバイクの盗難保険について基本的な事や、大手バイクメーカー等の盗難保険の比較結果について紹介していきます。
[2016/9/14更新]ZuttoRideClubのパーツ補償・鍵穴いたずら上限額に誤りがあったため、文章・表ともに訂正しました。バイク盗難保険についての基本
まずはバイク盗難保険の基本的な部分について簡単に説明します。
- 保険のランク(支払金額)は、メーカー希望価格(税込or税抜)またはバイク査定額によって決まる(バイク査定額の調べ方についてはこちら)
- 保険適用にあたっては、ロック(ハンドルロック、ホイールロックなど)をしていること、警察に届けを出したことが必要になってくる
- 盗難があった場合、一定の免責金額(自分が支払う金額)を払えば、新車の提供またはお金の支払をしてくれる。
- 盗難車が返ってきて修理が必要だった場合、その修理費を補償するかは保険による。ただし、全損(修理金額が補償額の上限を越えた状態)扱いの場合は盗難時と同じ補償内容になる
- 保険によってはパーツ盗難・カギ穴いたずら・パンク修理・ロードサービスなどがついている
各盗難保険について
基本をおさえたところで、
- 『Kawasaki』
- 『Yamaha』
- 『Honda(HondaDream)』
- 『Suzuki』
- 『ZuttoRideClub』
これらの盗難保険の内容について簡単に見てみましょう。
各保険の料金は、『CB250F ABS 2015年式』で加入できたとして、査定額42万円(メーカー希望小売価格税込約51万円、税抜約48万円)で計算。保険料は1年契約時。
料金ができる限り安くなるようにしているため、レッカーサービス等をつけなくても良い場合はつけていません。
Kawasaki(新車)
対象車:カワサキライダーズクラブKAZEモーターサイクルメンバーであること、また、カワサキ国内モデルの新車(登録後2ヶ月以内の二輪車)
保険料:11,250円(車両本体価格税抜400,000~500,000プラン)
免責金額:購入時の本体価格10%または5000円のいずれか高い額(1年以下)
補償年数:1年、2年(21,380円)、3年(30,380円)
補償内容:新車の提供
他サービス:牽引30km以内(KAZEメンバー特典)
備考:KAZE入会に年会費が最低3,240円必要。提携施設割引あり(KAZEメンバー特典)
KAZE盗難保障制度 | 株式会社カワサキモータースジャパン
Kawasaki(中古)
対象車:カワサキライダーズクラブKAZEモーターサイクルメンバーであること。カワサキ正規取扱店(カワサキ認定協力店)でご購入されたカワサキ製二輪中古車であること。ご購入時の登録、または名義変更後2ヶ月以内のものであること
保険料:13,500円(中古車購入価格税抜400,000~500,000円プラン)
免責金額:購入時の本体価格10%または5000円のいずれか高い額(1年以下)
補償年数:1年、2年(25,650円)
補償内容:購入価格(税抜)ー免責金額
他サービス:牽引30km以内(KAZEメンバー特典)
備考:KAZE入会に年会費が最低3,240円必要。提携施設割引あり(KAZEメンバー特典)
KAZE中古車盗難補償制度 | 株式会社カワサキモータースジャパン
Yamaha(新車・中古車)
対象車: Yamahaのバイクであること(コンペティションモデルは除く)
保険料:21,100円(査定額400,000~599,999円、クラブヤマハ15kmスペシャル(3))
免責金額: 補償対象額(査定額)の10%
補償年数:1年(継続可)
補償内容:車両補償対象額ー免責金額(盗難時)、修理費ー免責金額(盗難車発見時)
他サービス:パーツ盗難10万円、鍵穴いたずら5万円、ロードサービス(牽引15km。50km・無制限プランあり)
備考:提携施設割引あり
Club YAMAHA MOTORCYCLE – バイク スクーター | ヤマハ発動機株式会社
HondaDream(新車)
対象車: HondaDreamで購入した新車であること
保険料:15,900円(メーカー希望価格(税込)432,000超~540,000円D(4))
免責金額:5万円
補償年数:1年(継続プランに変更可)
補償内容:新車提供
他サービス:パーツ盗難5万円、鍵穴いたずら2万円、パンク修理1万円、JBRのレッカー料金割引
備考:特になし
Honda|バイク|Honda DREAM ネットワーク|Honda DREAM 盗難補償
HondaDream(中古・継続)
対象車: HondaDreamで購入した中古車であること
保険料:15,900円(査定額40万超~50万)
免責金額:5万円
補償年数:1年(継続可)
補償内容:再購入資金
他サービス:パーツ盗難5万円、鍵穴いたずら2万円、パンク修理1万円、JBRのレッカー料金割引
備考:特になし
Honda|バイク|Honda DREAM ネットワーク|Honda DREAM 盗難補償
Suzuki(新車)
対象車:Suzukiの新車
保険料:15,000円(メーカー希望小売価格40万円~80万円未満)
免責金額:保険金額(補償金額)の10%
補償年数:1年(継続不可)
補償内容:メーカー希望小売価格(税抜き)の85%(5万円未満切捨)
他サービス:特に無し
備考:普通傷害保険(死亡・後遺障害時最大379.9万円)付き
SUZUKI 新車バイクの盗難・傷害の保険 サンスマイル保険|株式会社 スズキビジネス
ZuttoRideClub(新車・中古車)
対象車: 車輌指定なし(CBX400F・CBX400カスタム・CBX550Fなど一部除く)
保険料:15,600円(盗難40。新車時はメーカー希望小売価格。中古は査定額)
免責金額:プラン上限or車両査定額いずれか低い額の5%
補償年数:1年(継続可)
補償内容:再購入資金
他サービス:パーツ盗難5万円、鍵穴いたずら3万円(ロードサービス50km・100km・無制限プランあり)
備考:提携施設割引、陸送割引、入院お見舞金(3万円)、バイク雑誌プレゼントなど
比較してみて
比較表
Kawasakiについては、KAZE入会(年会費3,240円)が必要なため、年会費を入れた実質料金も表示しています。
また、各項目は簡略化しています。詳しくは上記の各保険内容や各メーカーホームページを見てください。
スマホでは画像を新規タブで開いていただくと拡大画像が確認できます。PCでは画像をクリックすることで拡大ポップアップ表示されます。
各保険プランの内容の比較
対象車
基本的にはそのメーカーのバイク限定。
ただし、そのメーカーのバイク(YAMAHA、Suzuki)というだけでなく、さらに正規取扱店で買ったバイク(Kawasaki、HondaDream)と限定されるときもある。
ZuttoRideClubだけはその制限がない。
保険料
大きくは変わらない。
一応一番安いのはKawasaki(新車)の14,490円、その後にSuzuki(新車)の15,000円、ZuttoRideClub(指定無し)の15,600円と並ぶ。
一番高いのはYamaha(新車・中古車)の21,100円。
免責金額
ZuttoRideClubが圧倒的に低い(プラン上限or車両査定額いずれか低い額の5%)。
プラン上限or車両査定額いずれか低い額が100万円を越える場合はHondaDreamのほうが低くなってくる。
補償年数
基本的にどこも継続可能なので変わらない(Suzuki除く)。
Kawasakiだけ多年契約することで少し割引される。
補償内容
完全に盗難された場合は基本どこも再購入資金の提供で横並び。
新車においてはKawasakiとHondaDreamが新車提供されるので一つ頭が抜けている。
盗難車発見時はYamaha、ZuttoRideClub、(HondaDream)は修理額を補償してくれるが、Suzuki、Kawasakiはしてくれない。
パーツ盗難・鍵穴いたずら・パンク修理
上限金額でZuttoRideClubとYamahaがほぼ横並び。
パンク修理の補償はHondaDreamのみ。
Suzuki、Kawasakiはパーツ盗難・鍵穴いたずら・パンク修理全て補償してくれない。
ロードサービス
ロードサービスは、表においてはYamahaが一番良い、が、ZuttoRideClubのプランを変更するとYamahaよりも安く、なおかつレッカー距離が長い(50km)ので実際はZuttoRideClubが一番良い。
Kawasakiは正直微妙。HondaDreamは割引のみ。Suzukiは何も無し。
その他特典
施設割引はHondaDreamを除く各保険についてるが、ZuttoRideClubはそれに加えて陸送割引、入院見舞金(一律3万)、バイク雑誌プレゼントなど特典が多い。
Suzukiは異色で、傷害保険(死亡・後遺障害時最大379.9万円)が付いてくる。
おすすめの保険は?
新車時
新車を購入した際は、Kawasaki・HondaDreamに関しては補償内容(新車提供)が優れているのでアリ。
ただ、Kawasakiは修理費はださないと明言しており、HondaDreamもたぶん払ってくれるとしか推測できていない為、盗難車が返って来て全損でない場合は保険適用がない(かも)という点は大きなマイナス。
YamahaやSuzuki、その他メーカーの新車なら、ZuttoRideClubのほうが良い。傷害保険を付けたいならSuzukiでもいいかも。
中古車・2年目以降
新車以外(中古車・2年目以降)で加入する場合は、ZuttoRideClubが一番良い。
『対象車種指定がほぼ無い、保険料安め、免責金額低い、盗難車の修理費もでる、パーツ盗難・鍵穴いたずらの補償上限も高い、ロードサービスを付けても安い、特典も多い』
・・・等、とにかく他の保険と比べて同等以上の内容となっている。
まとめ
- バイクの保険金額は主にメーカー希望価格(税込or税抜)またはバイク査定額によって決まる
- 保険適用にあたっては、ロック(ハンドルロック、ホイールロックなど)をしていること、警察に届けを出したことが必要
- 盗難にあった場合、一定の免責金額(自分が支払う金額)を払えば、新車または再購入資金を貰える
- 盗難車が返ってきて修理が必要だった場合、その修理費を補償するかは保険による(全損時は盗難時と同じ)
- 各保険の対象車は基本的にそのメーカーのもの。ZuttoRideClubは制限なし
- 新車に対する盗難保険なら、Kawasaki・Honda(新車の提供)はあり。その他ならZuttoRideClub
- 中古車・2年目以降のバイクに対する盗難保険ならZuttoRideClub
いざ調べてみると、メーカーの盗難保険はなにかお得なことでもあるのかと思えば意外とそうでもなく、どの車種でも加入できるZuttoRideClubが新車・中古車共に優秀であるという結果に。
Kawasaki正規店やHondaDreamで新車を購入した場合だけそのメーカーの盗難保険に入るかどうか考えればよさそうです。
ぜひ、これらの結果を参考に盗難保険加入を考えてみて下さい。
↓の記事でZuttoRideClubについて掘り下げて書いているので是非どうぞ!
バイクの盗難保険・長距離レッカーならここ!ZuttoRideClubについて[JAF、Yamahaとのロードサービス比較あり]
参考サイト
KAZE盗難保障制度 | 株式会社カワサキモータースジャパン
KAZE中古車盗難補償制度 | 株式会社カワサキモータースジャパン
Club YAMAHA MOTORCYCLE – バイク スクーター | ヤマハ発動機株式会社
Honda|バイク|Honda DREAM ネットワーク|Honda DREAM 盗難補償
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