温泉!いいですよね!!
僕も何かにつけて月に1度以上は入っていますが、入っている最中は癒されますし、入り終えると体も心もすっきりさっぱりして気持ちいいもんです。
今日はそんな温泉をもっと知るための入門書、『温泉の科学』をご紹介します。
著者紹介
著書は佐々木信行さん。詳細は以下。
1975年、東京大学理学部卒業。理学博士(東京大学)。現在、香川大学教育学部教授。日本温泉科学会評議員・理事、日本温泉科学会第53回大会長などを務める。共著を含めた著書に、『温泉学入門』『資源論入門』(コロナ社)、『温泉科学の最前線』(ナカニシヤ出版)、『天然無機化合物』(裳華房)などがある。2013年9月に日本温泉科学会功労賞を受賞。
『温泉の科学』表紙裏より
ちなみに、『佐々木信行』でググると野球解説者の方が出てきました。違う。そっちじゃない。
内容について
まずは目次だけを眺めてみます。
- 第1章 温泉とは
- 第2章 温泉の性質と分類
- 第3章 温泉の分布と熱
- 第4章 温泉の効能と利用法
- 第5章 温泉の起源と変化
- 第6章 温泉に関する規約
- 第7章 温泉の利用と管理
- 第8章 温泉の文化と芸術
- 第9章 温泉の名物
- 第10章 現代の温泉と未来
「これは温泉に関する教科書かな?」と思う目次の内容。サブタイトルに『温泉を10倍楽しむための基礎知識!!』と記載してあったのは間違いじゃない様子。
中身は温泉の定義から始まり、天然温泉とは?人工温泉とは?温泉の性質や分類はどのように行われているのか?など、普通に温泉に入っているとまず知りえない情報がわんさかでてきます(第1章、第2章)。読んだ後には、あなたも「ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉)」の意味がわかるはず!
よく言われている、「温泉(お風呂)につかるとなぜ健康にいいのか?」つまり、温泉の効能についても詳しく書いてあります(第4章)。
例えば、温泉の効能の一つである温熱効果の項目ででてきた単語、「HSP」ってなんの略か分かりますか?「Heat Shock Protein」の略だそうです。どうもこいつが体内の免疫力や抵抗力を向上させてくれるそうです。また、温熱は鬱病に効果ありとの学説も。入らなきゃ…。
さらに浮力の項目では線維素溶解能(プラスミン活性)とかいう医学的専門用語もでてきました。 要は、そのぐらい掘り下げて書かれているということです。
更に、コラムで触れられている温泉の色の話では『温泉の科学』という名の通りコロイド粒子やレイリー散乱・ミー散乱など、「本当に温泉の色の話をしているのか?」という語句が飛び出してきますが、数式なんかはでてきませんし、これらのような単語に馴染みの無い方でも読み進められると思います。
ここまでの紹介から、「お堅くて、読みにくい内容のかな?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。たしかに文章に少し堅いところはありますが、写真も豊富に利用されており(平均して見開き1Pに対して1枚くらい)読み易いですし、読んでいる内容と関連した温泉地の写真が多いため、「この温泉に行きたいな~…。」という気持ちも掻き立てられながら読んでいくことができますw
まとめ
日ごろ温泉によく入ることから、少し温泉について知っておこうと軽い気持ちで手に取った本でした。
しかし読んでみると、「もっと温泉について深く知りたい」、「もっと色々な温泉に行ってみたい」と思わせてくれる本でした。
少なくとも、一度この本を読めば今まで以上に温泉に入ることが楽しくなるのは間違いありません!
草津温泉で湯もみしたいなぁ…。
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