ここ最近、腹痛改善のためにも健康系の本をよく読んでいたので、
「どんなことが書いてあるんだろ?」
と気になって手に取った本。
結果、個人的にジャストミート!お気に入りの一冊になりましたw
参考文献が本気。健康リテラシー向上を図った本
最初にこの本をぱらーっとめくったときにまず驚いたのが巻末の参考文献の本気さ。
参考文献の一覧だけで25ページ、専門書ではない本でこれだけしっかり書いてあるってなかなかないんじゃないだろうか?
本の冒頭を読んでみると、著者は『日本人の健康に関するリテラシーの向上に貢献する』という目的でこの本を書かれている様子。
で、実際に読み進めてみるとまさにその目的に沿った内容でした。
『健康に良い・悪い事実のある食べ物』とは?そもそも健康の定義って?
まず、「本当に健康に良い・悪い食べ物とは何か」という内容からスタート。
健康に良いという事が信頼できる食べ物が
- 魚
- 野菜と果物
- 茶色い炭水化物
- オリーブオイル
- ナッツ類
逆に、健康に悪いという事が信頼できる食べ物が
- 赤い肉(牛肉や豚肉のこと。鶏肉含まず)
- 加工肉(ハムやソーセージ・ベーコンなど)
- 白い炭水化物
- バターなどの飽和脂肪酸
といった説明があって、
「へーなるほどねー」
と思って読んでいると、ここで『健康』の定義説明がw(この本では、病気になるリスクや死亡率のこと)
なかなか『健康』を定義する本ってないんで、「はっきりさせていくんだなー」って印象を受けました。
『エビデンスを信頼できる情報=事実』しか載せない!
さらに、『なぜこれらの食品が健康に良い・悪いと言われるのか』を説明するために、エビデンスつまり化学的証拠の信憑性のレベルから説明。
かなり砕いて説明すると、『研究といっても、AとBの調査方法では情報の信憑性に大きな違いがでる(A>>B)』。
そして、『これら複数の研究の結果をまとめたものがさらに信憑性が高くなる(AをまとめたものがC、BをまとめたものがD)』。
で、これらの信憑性は高い方からC>A>D>Bとなる。らしい。
そして、先ほど挙げた健康に良いとされる食品はCまたはAのレベルで証明されたもの。とのこと。
このあたりの説明で、「とにかく信頼できる情報しか載せない!」という意志を感じることができました。
個人的には、このあたりまで読んだ時点で『この本の情報は事実として自分の中に入れていても良さそうだな』という判断に。
事実を事実として受け入れて、判断に活かして欲しい
さらに、「これら健康に良い・悪い食べ物について1つずつ詳しく説明していこう!」という前に、
- 事実と、そうと認められないような意見についてはしっかり分けている
- 健康に悪い事実のあるものでも、食べない不幸せと食べる幸せをはかりにかけて食べればよい(ただし健康に悪いものでも少量なら良いという曲解はしないように)
- アスリートと一般人など、明らかに運動量等が違う場合は食事内容も変わるよ
と、内容を間違って理解しないように念を押すこの姿勢。
とにかく、「事実を事実として受け取ってもらって、判断する時の基礎情報として活かして欲しい」という思いを強く感じました。
気になる具体例や信頼できる情報の取得方法まで、まさにリテラシー向上の為の本
その後は、『これを食べることでどの病気のリスクが何%下がる』など具体的な説明。
また、「タマゴは1日何個まで?」「オーガニック食材ってどうなの?」などよく話題になる疑問についてはコラムで説明。
そして、特に食事に気をつけるべきであろう病気の人や子供、妊婦さんへの各個への事実の説明。
一番最後にはより信頼できる情報を得るための方法を載せる。
と、まさに『健康に関するリテラシーの向上』を図っている1冊だなと感じました。
ふわっとした健康に関する本や情報が多い中で、信頼できる情報の1つとして活用できるんじゃないかと思います。
150ページと文量も多くなく1時間ほどで読み終わるので、ぜひ一度読んでみることをオススメします!
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