先日、『旅行速度調査』をやってきました。
『旅行速度調査』と初めて聞いて、きちんと調査の内容を答えられる人は少ないと思います。どこかに旅行に行くような調査ではないのであしからず。
というわけで、今回は旅行速度調査について説明します。
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旅行速度調査とは?
対象区間の起終点およびチェックポイントにおいて所要走行時間を計測します。
計測方法は人手により対象地点の通過時刻や信号の停止回数等を記録する人手観測と、専用の機器(プローブ機器)を使用し、GPSから受信した信号を基に走行距離、走行経路等を記録する機械観測があります。
要するに、『ある区間の決められた経路を車で走り、かかった時間を記録する。』というだけです。引用文には人手観測と機械観測が書いてありますが、今のところ機械観測しかやったことありません。
とりあえず、今回やった調査内容を例にするとこんな感じになります。
- A地点とB地点(往復で13km)を1時間に1回往復する(A→B,B→Aでワンセット)
- Aを出発した時間、Bに到着した時間、Bを出発した時間、Aに到着した時間を記録する。
- 時間は7:00~19:00まで
- 毎正時(7:00とか8:00とかぴったりの時間)に出発
つまり、『7:00にA地点を出発してB地点まで行き、折り返してまたA地点まで戻る』でワンセットが終了。次は8:00になったらまたA地点から出発して…と、これを18時台まで繰り返します。
調査毎に、地点間の距離が違ったり、毎時10分に出発だったり…と色々と条件は変わりますが、基本こんな感じです。
意外と細かい旅行速度調査のきまり
やることは『ほぼ車で走るだけ』というシンプルな旅行速度調査ですが、いろいろと細かな決まりがあります。
- 一番歩道に近い車線を走る
- 制限速度遵守
- 目的地は直進で通り過ぎる
- 停止車両や止まっているバスは追い抜く
- 走行中は音楽聞いちゃだめ などなど
やってみると地味にきついのが『制限速度遵守』です。制限速度が50km/hなら約50km/hで常にキープしなければいけません。実際にやってみるとわかりますが、少し気を抜いてると10km/hぐらいはいつのまにかずれてたりします。
旅行速度調査のメリット・デメリット
旅行速度調査を交通量調査や渋滞長調査などと比べたメリット・デメリットを考えてみます。まずはメリットから
メリット
- 給料が高い(他の調査に比べて2,000~3,000円高くなる)
- 走っている間は他の人に気を遣う必要がない
- 休憩がこまめにある
- 寒暖の影響を受けにくい
給料は言わずもがな。また、走っている間はある意味プライベート空間にいるので気は楽です。更に、渋滞などが起こらなければ休憩がこまめにあるのもいいですね。
一番大きいのは寒暖の影響を受けにくいというところ。車の中は、外に比べれば確実に天国です。冷房も暖房も自由自在ですからね。夏場・冬場は特にありがたみを感じます。
デメリット
- 気疲れが半端ない
- 1回あたりの休憩が短く、不規則
- 事故を起こしたら大変なことになる
プライベートで車を運転するのとは違い、えらく疲れます。他人に気を遣うことは少ないですが、常に速度を気にしたり・事故をおこさないように気を張ったり・制限速度遵守なので他の車に煽られたり…と、気疲れは半端ないです。バックミラーは見ないのが吉。
休憩時間は不規則で、長くて30分弱、渋滞するなどで時間がかかると、ないこともあります。通勤・退社時間は混むから…等、ある程度の予想はたてられます。が、予想外の時間に混んだり、逆に空いたりすることもあるのでこればっかりは分からないです。
起こしたことがないので分かりませんが事故をおこすと色々と面倒なことになるようです。調査計画がごちゃごちゃになって迷惑がかかるのはもちろんですが、事故による出費額がバイトで得たお金より多かったなんてこともあるようです(会社の人に聞きました)。プライベートだろうと仕事だろうと事故を起こすと面倒なのは変わらないので、一番気をつけておきましょう。
具体的な一日の段取り
簡単にですが、今回の調査の段取りを振り返ってみます。
6:00 調査場所近くに集合。ルートの説明や諸注意を受けて、機械のセッティングなどを行う。
7:00 調査開始。以後毎正時に出発し、休憩は適宜取る。
19:00 調査終了。機械を返して給料を貰って帰る。
今回は自分の車で、更によく知っていた道だったのでシンプルで楽です。
これがレンタカーの場合には複雑に、きつくなります。集合時間が早くなる・レンタカー屋から調査場所まで運転して行く・ガソリンを給油し、レンタカー屋に返すので帰る時間が遅くなる・まったく知らない道だと、調査開始前に必ずテスト走行をする…などの必要がでてきます。
今回の調査は渋滞も少なく、1往復平均で約35分ほどだったので、実働の時間は35×12=420分。約7時間ほどでした。そして、今回の給料はガソリン代を除いて13,000円でしたので、実働時間で考えれば約1850円という高時給。拘束時間で考えても19-6=13時間ですので、時給1000円くらい。田舎では破格です。
また、この日は寒波が襲来していた日でした。交通量調査や渋滞長調査の人たちが寒そうな中で頑張っているのに対し、こっちは車のなかでぬくぬく。やっぱり、旅行速度調査の一番の魅力はここにあります。
あまりおおっぴらには言えないけど、車内が監視されているわけでもないんで、まともに調査できてればぶっちゃけ何してても…。
調査するには運転経験が必要?
最後になりましたが、『旅行速度調査するための条件』について書いておきたいと思います。
旅行速度調査は「車を運転する必要」があるため、基本的に運転経験が長い人しか行うことができません。「免許取得後5年以上」とか。
ただ、自分の場合は交通量調査を募集していた際の自己アピール欄に「運転経験など書いてください」とあったので、
「免許取得後3年間ほぼ毎日運転しており、一月あたりの走行距離は最低1500km、総走行距離は約6万kmです。運転には自信があります。」
と書いていたら、社員の人から「やんない?」と話を持ちかけられました。後から話を聞くと、その会社で提示していた条件は「免許取得後5年以上」だったのですが、旅行速度調査は運転する必要がありリスクも高いので、あまりやりたがる人がいなかったようです。
このように、条件上は無理でもアピールしておけば誘いが来ることもあるので、アピールだけはしておきましょう。嘘はやめときましょう!多分後で自分が後悔します。
まとめ
- 旅行速度調査は『ある区間の決められた経路を車で走り、かかった時間を記録する』調査。
- 基本は、時間が7:00~19:00、1時間に1往復のペースで毎正時に出発、発着時の時間を記録。
- 制限速度は遵守。他にも細かな規制あり。
- メリットは給料が高く(日給13,000円)、寒暖の差を受けにくいところ…など。デメリットは気疲れしやすく、事故時のリスクが大きい…など。
- 調査をするには条件があるが、アピールしておけば条件を満たしていなくても向こうから誘ってもらえることもある。
持ち物については触れていませんが、交通量調査の記事で書いていた持ち物があれば充分です。最悪『お金・免許証・印鑑』があればどうにかなります。時計もボールペンもお金あれば買えるし、寒かったら暖房入れたらいいし暑かったら冷房いれたらいいし。
興味がある方は調査が行われていないか探したり、交通量調査などのときに社員の方に聞いてみるのもいいかもしれません。
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