大学や大学院を卒業して定職についた人にも、退学してニートになった人にも、平等に訪れる素晴らしい義務がある。そう、今まで学生納付特例という制度に身を隠していた「国民年金(以下年金)」だ。
定職についた人は払えるだろう。厚生年金だって払うだろう。しかしニートには職が無い。職が無いから金がない。金がないから年金なんて払えるわけが無い!
そんなニートを救ってくれるのがこの「免除・納付猶予制度」!
というわけで、実際の流れも踏まえて詳しく紹介していきます。
長々読むのが面倒な人は、とりあえず具体例読んで申請しちゃいましょう!
奨学金の返還猶予については『[ニートになったら]奨学金の返還猶予・減額返還しよう![使う封筒・事情などの書き方・利息の扱い・証明書の種類・実際の流れなど・・・]』に詳しく書いています。
[2016/07/04追記]2年目の免除申請に行ってきました。無事全額免除が通りそうでほっとしています。2年目の申請で分かった注意点などは追記しています。[ここまで]はじめに
国民年金保険料免除・納付猶予制度とは
保険料を納めることが経済的に難しい場合、年金の納付を免除又は猶予してくれる制度。未納の場合との大きな違いは、年金の受給資格期間(25年)に参入されるかどうか。
保険料免除制度
保険料の一定額が免除される制度。免除額は全額、4分の3、半額、4分の1があり、年金額への反映はそれぞれ1/2、5/8、6/8、7/8となる。
保険料納付猶予制度
保険料の納付が猶予される制度。若年者納付猶予制度や学生納付特例制度がこれにあたる。年金額へは反映されない。要するに後回し。
免除・猶予制度を受ける条件
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であることが条件。
※下の表で「扶養親族等の数」や、「扶養親族等控除額」、「社会保険料控除額等」とありますが、学生だった方・元々ニートの方にはまず関係ないのですべて0として考えてよいです(家庭を持っている方は扶養親族等が関係してくる)。
免除/納付猶予区分 | 計算式 |
全額免除 | (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円 |
4分の3免除 | 78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等 |
半額免除 | 118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等 |
4分の1免除 | 158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等 |
若年者納付猶予制度 | (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円 |
学生だった人の場合、前年の所得=学生時代の所得なので、ものすごくバイトで稼いでいたといった人でなければ条件内だと思います(158万÷12ヶ月≒月あたり13.1万円以下なら条件内)。
また、条件を超える収入であっても、役所側が収入を把握していないということもあります。役所に行けば役所側が前年の収入状況等を確認し、申請が通りそうな免除/猶予制度を教えてくれるので、とりあえず役所に行って窓口に相談してみましょう。役所での手続きは10分かかりません。
年金免除・猶予のメリット/デメリット
障害年金の受給資格を得られる
免除・猶予期間中に障害を負うことになっても障害年金等が支給されます。免除・猶予を受けていない(未納)状態だと支給されません。万が一のときの保険の意味合いでも申請する価値はあります。
支出が抑えられる
上記の「免除・猶予制度を受ける条件」でも説明したように、前年度学生だった人はとにかく減額される可能性が高いです。ニートはお金に余裕が無い方が多いと思いますので、支出を少しでも抑えられるのは嬉しいのではないでしょうか。
精神的負担が軽くなる
年金を納付できない状況にある方は何かと精神的に辛い状況でもあると思います。そんな中で、「年金に関してはなんとかなっている」という安心感が得られるのは大事です。未納の状態では「いつか払わなければいけない」といった不安を抱えることになってしまいます。その不安がなくなるだけでも精神的負担は軽くなります。
年金は満額もらえるわけではない
当たり前ですが、将来年金が満額もらえるわけではありません。年金受給額を増やしたい場合は、追納を行う必要があります。
免除・納付申請の具体例
用意するもの
- 国民年金手帳
- 印鑑(認印で可)
基本的には上記で十分だと思います。
退職、失業された方や、学生の方はこのほかにも離職票や学生証が必要となってきます。
自治体によって微妙に異なるようなので、あらかじめ「自分の住んでいる自治体名+年金免除」(例. 「熊本市 年金免除」)で検索し、何を持っていけば良いのか調べておきましょう。
では、実際に私の申請から免除承認までの流れを見ていこうと思います。
私の状況
私自身の状況は
- H.27年3月に大学院を退学
- H.26年中は10万円ほど(平均月1万未満)の収入
- H.27年4月~6月分は未納。それ以前は学生納付特例制度を活用
という状況。これらを踏まえて続きをどうぞ。
免除承認までの流れ
- 役所に行く(かかる時間は人それぞれ、自分の場合往復20分。)
- 免除・納付猶予申請をする(約10分)
- 通知が来るので、結果を確認。承認される。(約3週間)
役所に行き、申請
役所に着いたのはいいが、免除申請をどの窓口でするとよいのか分からず、総合案内の方に
「年金免除申請をするにはどの窓口に行けばよいのか?」
と聞いて窓口の場所を教えてもらう。
年金担当窓口に行って
「年金免除申請をしたい。」
旨を伝えた。
「年金手帳を見せてください。」
と言われ年金手帳を提示すると、役所側が収入等の確認をし、
「この収入ならこの免除が受けれそうなのでこの免除を申請しますがいいですか?」
と聞かれた。若年者猶予申請をするつもりだったが、全額免除も通りそうだということで全額免除を第一希望として申請してもらうことに。申請期間はH.27年4~6月分とH.27年7月~H.28年6月分まで。その後渡された書類に住所や名前を書き印鑑を押して書類を返却。
「申請結果が届くまでは年金を納付しないように。」と言われ、
「したくてもできんわ。」と思いつつ書類の控えをもらって帰宅。
役所内での作業は多分10分かかってない。
通知を確認、承認
申請してから3週間ほどで近くの年金事務所からはがきで承認通知が送られてくる。無事H.27年4月~H.28年6月までの全額免除が承認されました。
注意点
遡っての免除・猶予申請も可能
平成26年4月から、申請時点から2年1ヶ月前までの期間については遡って免除ができるようになっています。未納になっているかたは申請してみる価値あり。
申請は原則毎年度必要
申請は原則毎年度行う必要があります。ですが、申請書の継続希望区分欄の「する」に〇をつけることで、翌年度以降も継続して申請があったものとして審査してもらえます。私は付け忘れました。できれば付けておきましょう。
[2016/07/04追記]継続希望の場合、申請されるのは『全額免除』『若年者猶予』のみで、他の免除(『3/4免除』等)は継続申請されません。そのため、仮に『全額免除』『若年者猶予』に通らなかった場合はまた申請する必要があります。気をつけてくださいね。 [2017/10/10追記]継続審査で『全額免除』『若年者猶予』に通らなかった場合は、7月上旬~中旬に不承認の手紙がくるかと思います。その場合は、他の免除(1/2免除など)を申請しましょう。申請が承認されると、1ヶ月弱で納付書が送られてくるので、定められた額を納付することになります。
また、この場合は継続希望はできないので、毎年手続きを行うことになります。
2回目以降の申請は免除期間が切れてから
2年目の申請時、最初は免除期間ぎりぎりのH28年6月末に申請しに行きましたが、「免除期間の切れた翌月(要するにH28年7月)に申請しにきてくれ。」と言われました。
2年目以降に申請する場合は、免除期間が切れてから申請に行くようにしましょう![追記ここまで]
3/4、1/2、1/4免除の場合は支払わないと未納扱い
3/4、1/2、1/4免除の場合、免除後の保険料を支払わなかった場合未納扱いとなり、障害年金もなく、受給資格期間にも入らないので注意してください。
まとめ
役所までの移動時間を含めても30分程度で終わりましたし、とても簡単。これだけで
- 障害年金の受給資格を得られる
- 支出が抑えられる
等のメリットがあるので、していない方、足踏みされている方は絶対にしておきましょう!
もっと詳しく知りたい方は保険料を納めることが、経済的に難しいとき|日本年金機構を参照されて下さい。
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コメント
コメントありがとうございます。
年金手帳が無いのは困りますねw加入したら送られてきているはずなんですが・・・。
紛失などの場合、再発行などはできるようなので、日本年金機構のこちらのページを参考にしてみて下さい。
電話相談も受け付けているようなので一度電話で確認しておくのもいいかもしれません。
年金手帳が無いんです。 でも基礎年金番号は印刷されて送って来るんです。どうして?加入したら手帳はあるはず?ですよね。